くにうみの先見

「新興国」「エマージング」の常識は過去のものに

そのうえで、今年は、世界経済に大きな基調の変化があるでしょう。中国、インド、ブラジル、ロシア、といった諸国からエマージングとか新興といった言葉が取れて、新経済大国、あるいは単に経済大国といった表現が使われだす年かもしれません。好不況の波が大きく先進国経済の波に翻弄される、という90年代までの「新興国」「エマージング」の常識は過去のものになるでしょう。

なぜなら、中国を中心に、経済構造が、米国など先進国への輸出型経済から国内経済中心、内需中心のものに変わっていくからです。

この変化は2006年から表れましたが、今年はそれが加速するでしょう。それに伴って、新経済大国の国内企業が大きく成長を遂げるでしょう。中国のように国営企業の民営化によるケース、インドのようにオーナー企業がさらに成長を続けるケース、ブラジルやロシアのように国策の資源企業を中心とするケースなどに分かれますが、外資企業から国内企業にいっそうの重心が移るでしょう。

大きく転換するのは、為替です。人民元、インドルピー、ブラジルレアルなどの新経済大国の通貨も上昇が続くでしょう。

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